伊豆から戻って麻溝公園の“おたくさ”が気になって再度、麻溝公園へ。
紫陽花群が、迎えてくれた。中で“アナベル”が人気で鑑賞者が多かった。
満彩って感じ。若花ライムグリーン色~白色に。
アメリカノリノキ(亜米利加糊木) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea arborescens L 'Anaabelle' 別名;アメリカアジサイ
アメリカノリノキはU.S.A.の東部に広く分布し、世界中で栽培されており園芸品種も多種多様。
アナベルは最も知られた耐寒性の品種で、中国名は雪山八仙花(xue shan ba xian hua)。'Grandiflora'種は、花序が白色の球形。´Invincibelle´は、花がピンク色(ピンクアナベル)。
樹皮が色の違ういくつかの薄い層に剥離し、別名sevenbarkと呼ばれる。高さ3m以下の低木。葉は長さ5~15㎝の卵形、鋸歯縁。.本年枝の枝先に花序を出す。
散房花序は幅5~15㎝の半球形~球形、普通、装飾花はない。装飾花は直径1㎝以下。
園芸種'アナベル'は葉(長さ8~18㎝の卵形)、花序(直径20~30㎝)の球形、白色装飾花。
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アナベル群落の近くで“おたくさ”は、静かに咲き誇っていた。背も高く立派。
遥か昔に西欧に嫁ぎ、家系を継いで里帰り、今ここに魅せている。
シーボルトが帰国した後に出版した『フローラ・ヤポニカ(日本植物誌)』
この中に「オタクサ」が載っている。今で言う所の西洋紫陽花の母種だ。
オタクサなる学名由来は、所説あるが日本での妻、「楠本滝」名のようだ。
大著『日本』中にシーボルトはお滝の肖像画に自筆でOtakusaと記している。
更にライデン腊葉館(さくようかん)に保存されているシーボルトの標本の中に、
シーボルト自筆でHyb. Sonogi S. Hb. Juli (ソノギ、シーボルト標本、七月)、
と記されたものがある。ソノギとは、お滝の源氏名であった。
シーボルトは、Sonogiの学名をつけ、後にOtakusaに変更したのか!?!
学名:Hydrangea macrophylla (Thunberg) Seringe form. macrophylla(狭義)
別名:ホンアジサイ
アジサイ は、日本に自生するガクアジサイを原種とする栽培品種であり、
狭義には古くから日本で栽培されている装飾花だけの“テマリ咲き”を指す。
対して西欧での改良品種をセイヨウアジサイ(form. hortensia) と分類する。
紫陽花とは、広義にはガクアジサイやセイヨウアジサイや園芸品種を含めた栽培種の総称。
アジサイを広義に見ると園芸品種なども含め、2000種以上の品種があると言われている。
狭義のアジサイ(ガクアジサイのテマリ咲き)
散房花序は萼片の大きな装飾花だけからなり、普通、幅8~25㎝。
萼片は、白色、青色、紫色、赤色で3~5個、花弁は4個、長さ約3㎜位。
雄蕊は普通8個。原種に近いものは厚葉で、三角状鋸歯。雄しべが明瞭。
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他にも種々の萼紫陽花が見えたが、又の機会に掲載してみたい。
「相模原市麻溝公園2020/06/21」